<晴の守護者の場合>
「やはりお前は百年に一人の逸材だ!」
言ってから、俺は頭の中を駆け巡る情報に瞬きをした。
その中の俺は、制服ではなくスーツだった。
「…………」
「……あ、あの。お兄さん?」
不自然に止まった俺に、沢田がおずおずと声をかけてきた。
ふむ、とひとつ頷いてから、俺は最初の言葉の続きを叫ぶ。
「我が部に入れ沢田ツナ!!」
頭の中に急に湧いて出たのは、この先十年間の記憶だ。
だがしかし、ここで重要なのは、俺の使命はこの男をボクシン部に入れることだ。
「今」の俺は、沢田綱吉をボクシング部に入れる事がなによりも重要なのだ!
「さあ、俺と共に汗を流そうではないか!」
「ええええええええええええええええ!?!?」
***
(本能です)