「というわけでハロウィンパーティでーす」
「クロス……」
「久々だからはりきっちゃった☆」
「…………」
「いーじゃない、久々に楽しそうだもん\( ̄▽ ̄)/」
「……へいへい」
「というわけで、皆ちゃんとお菓子持ってきた?」
「そりゃあハロウィンだからな……」
「持ってこなかったら自殺行為だよね」
「じゃあ、せーのっ」
「「とりっく おあ とりーと!」」
●クロス
「じゃあとりあえずこれどうぞ」
「え、いきなりクロスから?」
「いや、単に食前酒」
「わーい」
「赤ワインにフルーツを漬け込んでみましたー」
「サングリアだね」
「……フルーツ?」
「僕らには目玉にしかミエマセン」
「レイシに葡萄をつめたんだよ。形崩さないようにするの大変だったんだよ?」
「どんな手のこませ方だ」
「赤ワインってのがまた血っぽくてそれっぽいよねぇ……」
「あれ、炭酸入ってる?」
「うん。ストレートでもいいんだけど、セノでも飲みやすいようにと思ってね」
「わーい」
「あと、どれが本物か区別つきにくくしたかったから」
「「……はい?」」
「皆が取ったグラスのどれかひとつには本物のマグロの目玉が入ってます(゜▽゜)」
「「Σ( ̄□ ̄|||)」」
「グラスのチェンジはもうなしでーす」
「そのための炭酸!?」
「しかも微妙に色グラスなのはそのためか!?」
「気合はいってんなおい!?」
「DHAたっぷり☆」
「…………」
「はい、じゃあ楽しい夜になることを祈ってー」
「……食前酒からレベル高いなぁオイ」
「かんぱーい」
「「かんぱーい」」
「しゅわしゅわしてておいしいですー」
「うん、甘くておいしいね」
「いい具合に冷えてていいんじゃない?」
「…………」
「…………」
「床はやめてね(゜▽゜)」
「………≡≡≡ヘ(lll--)ノ 」
「お約束だよな……頑張れテッド……」
「テッドマグロ好きなのにねぇ」
「いや、それとこれとは話は別かと」
●セノ
「僕はクッキー作ってきましたー」
「うわっ、これかぼちゃの形!?」
「こっちのはコウモリか……黒いのはココア?」
「はいっ! 黄色い方は中にかぼちゃのペーストを練りこんでみました(^▽^)」
「セノもだんだんお菓子作りの腕が上がってきてるね……」
「ふっくらしてておいしいねぇ」
「これは特にサプライズなし?」
「最初からそういう風に作るんだって教えてもらってれば頑張ったんですけど」
「いや、頑張らなくていいからね。普通においしければいいんだからね」
「ナナミクッキーにしようかなってちょっと思ったりもしたんですけど」
「このままで十分だよ!!」
「うん、本当においしいね!!」
「テッドまだ帰ってこないねぇ」
●ルック
「……ひ、酷い目にあった……」
「おかえりーテッド」
「次は僕だね」
「え……シグール、自分で作ったの?」
「あったりまえじゃん!」
「……シグール、料理できたのか」
「昔グレミオに、『お願いですから坊ちゃんは包丁を持たないでください。できれば台所にも立たないでください』って言われたことはある(゜▽゜)」
「「…………」」
「心配になってきた……」
「じゃーん☆」
「え、なにこの黒い物体」
「コーヒーゼリー」
「上のこれは蜘蛛の巣みたいだね」
「クリームで線を引いたんだよー」
「なるほど、ゼリーなら固めるだけだもんね」
「これなら包丁握らないでもできるから大丈夫だね」
「ああ……このほろ苦さに癒される……!!」
「さっきのセノのクッキーもおいしかったよ?」
「え、俺食べ損ねたΣ( ̄□ ̄|||)」
「まあまあ、これだって十分においし……(゚Д゚||) 」
「どうしたジョウイ」
「に……にが……」
「え?」
「あ、一個だけチョコをベースで作ってる」
「チョコ? 普通じゃ」
「カカオ99%で」
「「Σ( ̄□ ̄|||)」」
「先に言えよ!?」
「心構えしてるとしてないとだと雲泥の差なんだぞ!?」
「このゼリーにあるまじき喉に残るもったり感はそのせいか……」
「あ、ほんとだ。甘くないね」
「セノ……君は平気なのかい……?」
「うーん……おいしくはないね?」
「たしかにね……クロス、ドリンクのおかわりくれるかい」
「はいはーい」
「……意外と平気そうだなお前」
「まあ……これくらいなら許容範囲かな」
「ちっ」
「そこ。舌打ちをするな」
●ルック
「僕はこれ」
「おおっ」
「カボチャの入れ物だねー?」
「かわいいね。坊ちゃんカボチャだっけ?」
「中はかぼちゃのプディングだよ」
「カラメルがかかってて丁度いいな」
「ルック、何にするか教えてくれなかったら、こんなの作ってたんだ」
「まあね」
「考えてみたらルック、普通に家事はできるんだよな」
「クロスが来てからやってないだけで、元々クロスが来るまではあの塔の家事やってたのルックだったんだもんな」
「今でも一緒に料理したりするよー。ね、ルック」
「…………」
「で、これにはどんなロシアンが入ってるの?」
「……入れてないよ」
「えー」
「ハロウィンはそういうイベントじゃないから!」
●ジョウイ
「ええと僕はモンブランを」
「なんかキャラに似合わないもの作ってきたね」
「似合わないは余計だΣ( ̄□ ̄|||)」
「中には何が入ってるの?」
「台はタルトで、その上にムースをのっけただけだよ」
「あ、目玉の部分はチョコなんだねー」
「くりっとしててかわしいね」
「これ、紫芋とか枝豆とかでやったらカラフルになりそうだなぁ」
「面白そうだねぇ」
「今度作ってみようか」
「ご好評なようでよかったです」
「はぶうっ(゚Д゚||) 」
「どうしたのテッド」
「……じょういオマエナニイレタ」
「1/3の確率で中身のムースは卵の割合が非常に多くなっています」
「その心は」
「マヨネーズ風味」
「……かぼちゃの甘さと見事にミスマッチだろそれは」
「かぼちゃサラダとか世の中には存在してるし、マグロほどじゃないだろ?」
「いい感じにマッチしてておいしかったと思うんだけど」
「クロス煤i゚▽゚;ノ)ノ」
「え、ちょっと待ってよクロス、マヨネーズ風味食べて「おいしい」って言ってたの!?」
「うん」
「まさか……それで今度作ろうとか?」
「だめ?」
「……できれば普通にこっちのがいいです」
「あ、ムースのもおいしいねー」
「まぁ……好みによるってことだな」
「無理矢理落とし所を作るなよ……」
●クロス
「それでは、あらためて僕ねー」
「……またグロテスクな」
「なんでリアリズムに凝るかなぁクロスは」
「え、フィンガークッキーって一般的だよね? クッキーがセノと被っちゃってあれだけど」
「指の形してますね」
「爪の部分はスライスアーモンドだよ。で、好きなジャムをつけて食べてね」
「いちごにマーマレードにブルーベリーにチョコ……」
「いちごがやっぱり定番なのかな」
「ブルーベリーもなんかこう……あるよな」
「チョコはなんか時間が経ったっていうか……」
「言うな。言わずに普通に喰え」
「あ、これは特になにもないから安心してね」
「……そうか」
●テッド
「さて、トリは俺か」
「テッドはなにかなー」
「シグールも知らないの?」
「教えてくれなかったんだよう」
「お前だって教えてくれなかっただろうが」
「あ、おいしそう」
「パンプキンケーキだ」
「わぁ、ふわっふわですね!」
「自信作だ!」
「へぇ、サバイバル料理以外も作れるんだ」
「たしかに嗜好品は普段は作らないが、別に作れねーわけじゃねーぞ」
「じゃあ今度違うのも作ってもらおっかなー」
「もうすぐクロスの誕生日だし、ケーキはテッドに作らせよっか☆」
「えー、自分で」
「クロス、誕生日くらい大人しく祝われろ」
「…………」
「どうしたジョウイ(゜▽゜)」
「……てっど」
「なんだ?(゜▽゜)」
「……これはなんだ?」
「パンプキンケーキだ」
「……ほかになにがはいってる?」
「アクセントににんじんを入れてある☆」
「狙い撃ちかよちくしょうっ!≡≡≡ヘ(lll--)ノ 」
「普通に美味しいよね?」
「ジョウイだけを狙ったか……」
「知能犯というかあざといと言うか……」
「HAHAHA☆」
***
というわけで久々にイベントSSらしいイベントSSを書きました。
ちょっと色々テンションが上がっていて書き出したものですが、時間的には余裕がないくせに何をしているのだろうと思わなくもなかったです。
フリーSSにしたいところですが、いかんせん前置きにわけのわからない声を乱入させていたりするので、それでもよろしければお持ち帰りください。
万が一サイトに乗せる場合はすみっこにサイト名の記載をお願いします。