<イッツレンジャー>
シグー「幻想レンジャーを作ろう!」
ルック「……また唐突に……」
テッド「ってこの面子でかよ!?」
ジョウ「…………」
クロス「いいねーv じゃあ赤はだれー?」
テッド「……真っ先にそんな恐ろしいところから攻めなくとも」
ササラ「ああ、じゃあ収拾つかないと困るので私が司会で」
セノ 「あ、ササライだー」
クロス「あはは、200年後読んでないとなんてササライが来るか意味不明☆」
ジョウ「おいといて。僕は断然青だから!」
シグー「僕は断然赤だから」
テッド「おいこら、抜け駆けするな。俺も青」
クロス「僕はなんでもいいよー、赤いのバンダナだけだし」
ササラ「はい、赤はセノ」
全 「「えっΣ( ̄□ ̄|||)」」
ジョウ「なんでササライに決める権限が」
ササラ「神の声の代弁者ですから(にっこり」
ルック「…………(早く終われ」
テッド「じゃあ青は」
ササラ「青い人に決まってるでしょう、青ですからね」
テッド「あ、なるほど☆ じゃあ青い人、よろしく」
ジョウ「Σ( ̄□ ̄|||)」
クロス「赤、青と来たら次はー」
シグー「ピンクだねぇ」
クロス「そーだね、ピンクはどうする?」
ササラ「ピンクは……」
ジョウ「そりゃあ……」
全 「「ルック」」
ルック「…………(怒」
セノ 「ルックきっと似合うよ、かわいいよ!(笑顔」
ルック「…………orz」
テッド(女の子カラーですから)
シグー(ヒロインカラーですから)
クロス(紅一点ですから(>ω・)b)
ササラ「と言うわけであとは緑と黄色ですね」
シグー「黄色も女の子だよねえ」
セノ 「ですよねえ、でももう女の子いないですしー」
ルック「……もうってさっきまではいたような言い草じゃないか(怒」
ジョウ「じゃー、ササライいっとく?」
ササラ「ヤです」
テッド「……え、黄色って……なあ」
クロス「うん、デブでカレーばっか食べる人だよね?」
若年組「「なにそれ」」
年長組「「煤i゚▽゚;ノ)ノ」」
テッド「じぇ……じぇねれーしょんぎゃっぷ……orz」
クロス「しょ、ショックだ……黄色=カレー星人だったのに」
シグー「別にどっちでもいいけど、黄色になった人が決めれば?」
セノ 「ですよねー、辛いの嫌いだったらカレーはいやだろうし」
全 ((なんか違))
ササラ「じゃあ先に緑で行きますか」
シグー「あ、僕緑ー」
クロス「だね、バンダナ緑だし。なら僕黄色ーv んでカレー食べるv」
テッド「ちょ、俺は!?」
ササラ「テッドは黒です」
テッド「え? 黒? なんで?」
ササラ「神の声の決定事項です」
テッド「…………」
(2007/08/08)
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(2008/02/13)
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「しま、った」
すでにふるってしまった粉を見下ろして、クロスは溜息をつく。
どうしたんですかとセノが覗いてきたが、ボールの中にあるのはこれから使う薄力粉だ。
「どうかしたんですか?」
「うっかり、ベーキングパウダーの量を間違えた」
少ないなら足せばいい。
ということは多かったのだろう。
「どう考えてもレシピの三倍は入ったよね……」
だからお菓子作りは嫌なんだよね、と苦笑いしてクロスは薄力粉+ベーキングパウダーを見下ろした。
真っ白の粉の山は、どこからどこまでが何かわからない。
「さて、どうしようか」
「材料を増やすのはダメなんですか?」
「もう小麦粉がないんだよ……」
砂糖も厳しいし、とため息をついてクロスは混ぜておいた玉子を流し込む。
「しかたない、このまま作ろう」
「え、作っちゃうんですか」
なんとかなるでしょー、と苦笑してクロスはさかさかと生地を混ぜる。
横で見ていたセノは自分の分の生地をこねてから伸ばす。
「クロスさん、いっしょに型抜きしましょう」
「そーだねー……はあ、ゆーうつだなあ」
これで失敗したら、ルックになんて言えばいいのやら。
今から新しいものを作るのは時間が足りないし。
だからってこのイベントを逃すのはなんだか癪だし。
「大丈夫、上手く焼けますよ」
「だといいんだけどねー」
セノの笑顔に笑い返して、クロスは混ぜ終えたタネをトンと横に置いた。
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目の前で何かを呼んでいたシグールが顔を上げる。
「……テッド」
「ん?」
「オフィシャルで、テッドの身長って165cmなんだって」
「…………」
「クロスは170なんだって」
「…………」
読書にいそしんでいたテッドは、本を閉じるとシグールに改めて視線を向ける。
「もう一度言ってみろ」
「だから、オフィシャルテッドの身長は165でクロスは170。これについてどう思う、ルック」
「……僕に振るな」
視線を泳がせてルックが答えると、シグールは笑った。
「まあ僕らの設定は今更変えたくないらしいけど」
「……何のどういうどこからの設定……?」
顔を引きつらせるルックだったが、続いて駆け込んできたセノに言葉を折られる。
「シグールさんっ」
半泣き状態のセノに、どうしたのとシグールが首をかしげると、うぇっとまた目から涙を零して訴えた。
「久しぶりにコウユウに会ったんですっ!」
「コウ……ああ、灯竜山三兄弟末っ子の」
数年前の戦時のことを思い出し、名前を出してきたシグールにセノは涙顔のまま抱きついた。
「そしたらっ……そしたらっ!!」
「どうかしたの?」
「ジョウイと同じぐらいの身長になってたーっ!!」
「……ああ」
何て言えばいいのだろうか。
ええと、確かにあれから三年ほどたっているわけで。
当時十五六だった彼は、そろそろ十八九、成長盛りを終えたころだろう。
と言う事は勿論背も伸びているわけで……
……セノは当時同じぐらいでも、紋章のおかげで年を食っていないわけで……
背後で困ったような顔をしているジョウイに視線を向けるが、肩を竦められるに留まる。
まあ、ジョウイのフォローでは全く意味がないというか、多分この様子だと火に油だったのでは無いだろうか。
とは言えども、シグールもはっきりいって人様のフォローに回れるほどこの件に関しては……
「おやおや、どうしたんですかセノ君」
「グレミオさん……僕、僕っ……」
「はい、ハーブティーですよ。落ち着きます」
運んできた紅茶を一口二口飲んで、落ち着いたのかしゃっくりと時折出すほどになったセノの耳に聞こえないように、先ほどまでグレミオとキッチン入りしていたクロスが、何があったのさとジョウイに小声で尋ねる。
「……身長の問題で」
「そう言えば3のルックの身長は165だそうだね」
「……え?」
唐突に笑顔で言い放った坊の顔をまじまじと見て、ルックは思わず惚けた顔をする。
「誰が、だって?」
「ルックが」
「……おいシグール、その「3の」ってなんだ「3の」って」
「そんな話は置いといてv 今のルックは165cmもあるのかな〜? というわけでグレミオ、巻尺」
エプロンのポケットから巻尺を何気なく取り出したグレミオから受け取って、坊は笑顔で立ち上がる。
「オフィシャルのない僕とセノは置いといて、さあ計ってみようかv」
しゃきーんっ
「身長、オフィシャルデーターで、出たんだろう?」
呟いたテッドを見下ろして、カワイソウナモノを見る目で坊ちゃんは言い放つ。
「何寝言ホザいてんのテッド。オフィシャルなんざ所詮参考データー、真っ当に崇拝してほしいなら最初から出しとけってんだ。当に妄想内で固まった物を今更動かすわけないだろう?」
「……今お前は誰の代弁者なんだ」
しゃきっと立て立てとせかされて、テッドはのろのろと立ち上がる。
立つ様子のないルックは半やつ当たり状態で引っ張り上げた。
ルックのオフィシャル身長が165なのは多分とある極東国の14歳男子平均が165だからである。
……そんなこと、多分彼らは知るよしもないが。
(同様理由にてクロス170cm。ちなみにここから推測するにスタッフによるテッド年齢ストップ時は「紋章宿してない時間」が14年)
「じゃあまずルックから〜……163」
「…………」
「もう一回計りなお」
「……いい」
「え、だってオフィシャルより3センチ低いなんておかしいよ、はかりなお」
「直すな」
クロスが「服作ってあげるー」とほざいて散々採寸しているので、ルックは自分の身長はよく知っている。
ついでに、ここ数年さっぱり伸びていないことも知っている。
真の風がついているからって、別に成長が止まるわけではないらしいが、この場合は止まっていると見なさざるを得ない。
どうせ、ササライも止まっているだろうから内心は半分ザマァミロ。
これで、元のヒクサクのみ高身長だったら呪ってやる。
「じゃあ次は僕っと……166」
「……なんで?」
なんでだろうねぇと微妙な笑みを作ってから、坊ちゃんはテッドに向き直る。
「じゃあテッド……明らかに僕より高いよね」
「……設定した奴の趣味だろう?」
「一体いつ伸びたのさ、165って虚偽申請?」
「お前に紋章わたした後」
「……詐欺だ」
呟いてグレミオ、と家人の名を呼び、テッドの背を測らせる。
目盛りを読んだグレミオは、平然と言ってのけてくれた。
「テッド君は173cmですね」
「え!?」
落ち着いたらしきセノが顔を上げる。シグールも目を見張った。
「なんで8センチも伸びるの!? おかしいっ、おかしいよっ!」
「うっせぇ! 丁度成長期目前で止まってたんだよ!」
拳を握り締めぽかぽかと叩いてくるシグールをあしらい、テッドはクロスを指差した。
「そっちにももしかしたら申告詐欺が!」
「僕はちょっきり170だよ? それよりセノが気になるなぁ」
笑顔で言われ、及び腰のセノをシグールが後ろから抱き上げた。
「はいグレミオ」
「えーっと……157cmですね」
「……ひゃくごじゅう」
「157です」
「ひゃく……」
「い、いやでもほら、セノは紋章を宿した時14歳だったし」
慌ててジョウイがフォローに乗り出す。
「…………」
「セノはそれで可愛いから」
「……ジョウイ」
「ん?」
低い声で、彼は呟いた。
「ちょっと、黙ってて」
それからくると背を向けて、部屋を出て行ってしまう。
沈黙と共に見送っていたが、セノが視界から消える直前、シグールより巻尺を受け取ったクロスがジョウイの背にそれを当てて目盛りを読んでいた。
「えっと……175、って事はセノと18cm差か」
「……ズルイ」
立ち止まってじとーっとした視線をジョウイへ向けるセノ。
「あっはっは、大丈夫だよセノ。ああいうのはね、木偶の棒とかウドの大木って言うんだから」
からから笑ってセノにそう言った坊ちゃんの目も、密やかに笑っていなかったが。
その後、ジョウイがどんな仕打ちを受けたのかは語るまでもない。
(我が家の連中の身長設定のすり合わせ)