「あー……やっぱりこたつはいいよねぇ」
「これを発明した人は本当に偉大だよ」
「一度入ると出られなくなるのが困るけどね」
「たしかに。あ、ルックみかん取って」
「ん」
「さんきゅ」
「こたつとみかんの組み合わせは鉄板だよねぇ。テッド、僕も食べたいなー」
「自分で剥けよ……」
「ZZzz…(。-ω-)。。ooO」
「あ、セノ寝てる」
「こたつのあったかさって眠気を誘うよねー」
「不思議だよなぁ」
「お前ら僕とクロスに鍋の準備させといて自分達だけ随分とあったかそうだなおい!」
「あ、ジョウイ。お茶ほしいなー」
「みかんがもうない」
「俺のかわりにトイレよろしく\( ̄▽ ̄)」
「最後の一個は自分でやれ!!」
「はいはい、机の上かたづけてねー。鍋持ってきたから」
「「待ってました!!」」
「お前らほんっとこたつから出ないよな……手伝えよ」
「僕らはちゃんと仕事したもーん」
「なにがだ」
「僕は君達全員の送り迎え」
「酒は僕のとこからの持ち出しだよーう」
「…………」
「むにゃ……」
「セノ、鍋食べるから起きろ」
「おいこらルック! セノを蹴り出すな!!」
「うー……あ、お鍋できたんですか? すみません、手伝わなくって」
「気にしないでー。じゃあ片付けお願いしようかな。テッドと」
「俺もか」
「テッドは何もしてないでしょ?」
「…………」
「今日は寄せ鍋でーす」
「おお! カニだ!」
「カニは僕が現地まで足を運んで狩ってきました☆」
「……お前、カニについてはほんと妥協しねぇなぁ……」
「一度あの味を知っちゃうとね……もう他の産地のカニは食べられないよ……」
「てっきり闇鍋になるかと思って覚悟してたんだけどな」
「せっかくの材料がもったいない!」
「僕もねー、最初それにしようかと思ったんだけど、バカテス以上の傑作な闇鍋(※)をする勇気もなければ自信もなかった」
「…………」
「それはどういう」
「ナナミ料理をおそらく超える激薬」
「「…………」」
「ナナミはモンスターは入れるけど、基本食べられないものや劇薬は入れないだろう?」
「……美味しく食べよう!」
「そ、そうだね!」
「でもその前に。闇鍋はできなかったのでかわりに闇討ち的な新年の抱負を述べてください」
「は?」
「つまりね?」
「今年こそセノの鎖骨にキスマークをつけようと思います\( ̄▽ ̄)」
「煤i゚▽゚;ノ)ノ」
「Σ( ̄□ ̄|||)」
「うたたねしているところを狙えばいけると思うんだよねー……」
「Σ(゚△゚|||)」
「ちょちょちょちょっと!?」
「――てな感じの抱負を述べたら鍋が食べられます」
「…………」
「そ、そこまでして鍋が食べたいとは……」
「思わない? 僕が出資してクロスが現地調達してここ数日かけて下ごしらえしたこの鍋を?」
「…………」
「ちなみに抱負を言わなかったら塔からたたき出すのでそのつもりで」
「鍋食べるとかの問題じゃなかったΣ( ̄□ ̄|||)」
「こたつじゃなくて塔レベル!?」
「外吹雪じゃねえか!」
「てなわけで僕もう言ったから次はルックね!」
「人体実験を一ヶ月につき一回行う」
「「それはただの暴力宣言だろ!?」」
「アリか!? アリなのか!?」
「僕はねぇ、ルックともっといちゃいちゃしたいなーと」
「…………」
「ルックがすっげぇ微妙そうな顔してる……」
「嬉しいのか恥ずかしいのか……」
「両方ですかねぇ」
「できればキスマークをつけてほしいです(^▽^)」
「…………」
「セノはどうする?」
「え、僕ですか? ええと……そうですね……じゃあ、シグールさんとテッドさんから一本取る……とかは……」
「それは普通の抱負だからなぁ」
「何を求められてるんだこの抱負……」
「え、ええと……じゃ、じゃあー……」
「僕と熱い一夜を過ごすってことでv」
「シグール!Σ( ̄□ ̄|||)」
「ね、セノ?」
「え、ええっ!?」
「くそう……だったら今年こそぎゃふんと言わせてやるぞシグール=マクドール!!」
「……ジョウイ。それは抱負でもなんでもない、ただの夢だ」
「抱負として認定すらされない!?」
「夢とまで言われるか……」
「実際無理だろうしね」
「……じゃあ、今年はテッドの寝込みを襲ってやる!」
「じゃあ俺はジョウイを喰ってやる(゜▽゜)」
「Σ( ̄□ ̄|||)」
「じゃあ全員が言い終わったところでお鍋にいい具合に味がしみてきたし食べよっかー」
「ジョウイ、闇夜には気をつけろよ☆」
「(゚Д゚|||)」
(※バカテス…バカとテストと召喚獣。7.5巻で作られた鍋は闇鍋としては最高峰に位置していると思う。普通に劇薬が入る。ちなみにこの鍋においてはコンニャクは溶けました。)
。+.。゚:;。+゚+。::゚。:.゚。+。。+.。゚:;。+゚+。::゚。:.゚。+。
「こっからは診断メーカーを利用した「来年の抱負」でーす」
「またとんでもないもの引っ張ってきて……」
「僕らが自発的に設定する抱負っていうよりも、課題に近い感じ?」
「……そんな叶えられるようなものなのか?」
●ジョウイの来年の抱負は「もっと社交的になる」です。
「まあ、現状は社交的な環境かと言われればそうは言えないしねぇ」
「そもそもあんまり普通の人達と長いお付き合い、って難しいんだよね」
「数年すると怪しまれるしなぁ」
「いちいち真の紋章のあれこれ説明するのも大変ですもんね」
「……別に、社交性がないとは思ってないんだけど」
「何言ってんだ。幼馴染以外どうでもいいと思ってる奴が」
「…………」
●シグールの来年の抱負は「1日1善」です。
「「無理」」
「僕はいつだって善行してるじゃないか!」
「いや……ここまでこいつの性格の逆を行く抱負が出るとはな……」
「おそるべし診断メーカー……」
「あ、でもこれって、『一日一善を僕がしてもらう』ってことでもいいんじゃ(゜▽゜)?」
「いやいやいやいや」
●テッドの来年の抱負は「学校や会社を休まない」です。
「「…………」」
「え、ええと……」
「テッド……」
「外見年齢的にはグリンヒルの入学もまだできるぞ……?」
「やめろ! そんな目で俺を見るな!!」
「テッドさん、学校も会社も行ってないですもんね」
「orz」
「「(言 っ ち ゃ っ た ……)」」
●ルックの来年の抱負は「金を使わない」です。
●クロスの来年の抱負は「節約する」です。
「ツーカー☆」
「…………」
「いや……ツーカーっつーかさ……」
「それはもう趣味の領域にすら入ってないか?」
「年々何かと嵩むんだよねぇ……塔の維持費ってバカにならないんだよ?」
「別に人並みの稼ぎはしてるよ。ただ、ほぼヒッキーを抱えてこの塔の維持費を捻出するのは結構大変なんだ」
「なるほど……」
「いいんだよ、使うところではちゃんと使うんだから」
「確かにケチってわけではないもんな」
「ルックの古書買う時とか、隣で見ててびっくりするもん」
「クロスの食材選びの時もな……」
●セノの来年の抱負は「10歳以上年上の人と付き合う」です。
「セノォォォォォォォォォ!?!?」
「十歳以上かぁ……じゃあ僕もダメか。ルックもだめ?」
「一応僕、あんたとほぼ同年代になってるはずだけど」
「てことは、僕か」
「俺か」
「ルックとセノなんて、両手に華だよねぇ。可愛くて」
「俺ならジョウイより優しくするぜ☆」
「やめろ! 僕のセノを誘惑するなΣ( ̄□ ̄|||)」
「これってつまり、もっと年上の人とも仲良くしましょうってことですよね?」
「あー……うん、まぁ、正しい解釈だよね。度合いはともかくとして」
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診断メーカーの空気の読みっぷりに笑いました。
(http://shindanmaker.com/68698)
新年明けましておめでとうございます。
最初の1作がこれかよというツッコミはさておき。
……祝ってないというツッコミもさておき。
こちらもクリスマス同様フリーSSとしたいと思います。
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