「まずは恒例の」
「「Happy Birth Day ルック!!」」
「どうも」
「今回のプレゼント担当はジョウイです」
「へぇ? まぁ、期待はしないけど」
「……そうしてくれ」
「ジョウイ結構悩んでなかったっけ?」
「そう悩まなくても候補はすぐ決まりそうだけどな」
「ルックといえば研究ですかね?」
「……いや……それは事前にクロスにこっそり手に入れてもらったルックがほしそうな本と薬品のリストを見て断念した」
「一国の王佐のくせにみみっちいね」
「無理だ! というかあってもやれんわ!!Σ( ̄□ ̄|||)」
「え、どんなのだったの?」
「…これ見てみろ」
「…………」
「…………」
「……え、これ本の値段? さすがの僕でも引くんだけど」
「この薬品とかたしか国際規制かかってるやつだろ……」
「いくらなんでもこんな高い本買えないし。●×とか□▲とか危なすぎて何に使われるかわかったもんじゃない」
「そこを権力でねじ伏せるのが役目じゃないの」
「お前に渡すのが何よりも危険なんだよ!!」
「で、結局何にしたの?」
「…次に実験体を送ろうと思って捕獲を試みたわけだが、逃げられた」
「そこでこっちを見るな」
「ああ、テッドか」
「別にジョウイ自身でもいいんじゃない?」
「あ、えと……それはちょっと僕が困るので」
「セノがこう言ってくれるから僕は却下ヽ(´▽`)ノ」
「だってジョウイがいないと、仕事が……」
「……orz」
「だよね。大事だよね」
「ええと、そればっかりでもないんですけど……」
「……セノ、それは後でジョウイにちゃんと言ってやれ。たぶん今聞こえてないから」
「ボツ案とかどうでもいいんだけど。何にしたわけ」
「……ああ、はいはいそれで結局これにした」
「何これ」
「暖房」
「…………」
「ルックの実験室火気厳禁だっていうから、魔力を動力にして動く赤外線ヒーターをハルモニア協力の下開発してもらってみた」
「……地味にかなりすごくない?」
「普通に商品化できそうだな」
「いや、ルックくらいのキャパがないと使えない」
「…………」
「あとはまぁ、ぬくぬくできる寝具一式をセットで」
「……ふん。悪くないんじゃない」
「おお、ルック様からお褒めの言葉が!(゚∀゚)」
「皆の者、宴じゃ!(゚∀゚)」
「どっちみち今からパーティーなんだけどね」
***
というわけでルックの担当はジョウイでした。
ルックに研究用具を渡すと己の身が危ないので色々と考えた結果、実用的なものになったのでした。