ナ「お誕生日おめでとう！ セノ！」
セ「ありがとう、ナナミ」
ナ「これ、あたしからのプレゼントだよ！」
セ「新しい手袋だ……ありがとう！」
ナ「今使ってるの、だいぶボロボロになっちゃったでしょ？」
セ「へへ……似合う？」
ナ「似合う、似合う！」

シ「よう、誕生日だって？　おめでとさん」
セ「シーナ！　ありがとー」
シ「今日は仕事ねーの？」
セ「今日はお休みしていいってシュウが言ってくれたんだ」
シ「へー。あの鬼軍師なりの誕生日プレゼントってやつかねえ……お、フリックとビクトール発見」

ナ「ビクトールさん！　フリックさん！　あのね、今日セノのお誕生日なの！」
ビ「へえ、めでたいな」
フ「ああ、だからさっき食堂でなんか準備してたのか。誕生日パーティでもするのか？」
ナ「あー！　それは秘密なの！　なんで言っちゃうの!?　フリックさんひどい！」
フ「え、あ……わ、悪い」
セ「え、パーティ？」
シ「あーあ、知らねーっと」
ナ「驚かせようと思ってたのに……」
フ「悪い！　俺が悪かった!!」
ビ「許してやってくれよ。かわりにこいつが美味いもん今度おごってくれるってさ」
シ「悪いねぇ、フリックさん」
ビ「期待してるぜ」
シ「僕、この間開店したっていうお店がいいなぁ」
フ「なんで勝手に決めるんだ!?　しかもどうしてお前らまで奢らにゃならん!?　っていうかシグールお前いつの間に!!」
シ「一度に複数ツッコミお疲れ様。ついさっきだよ。グレミオ特製シチューをお届けにね」
ナ「シグールさんがわざわざ持ってきてくれたの？」
シ「僕もセノの誕生日のお祝いに参加しようと思ってね。誕生日おめでとう、セノ」
セ「ありがとうございます」

ビ「で、そのシチューはどこやったんだ？」
シ「もう食堂に置いてきたよ。準備できたから二人を呼んできてくれって言われてね。そしたらフリックがサプライズをバラしてる場面に出くわしたってわけさ」
フ「それは悪かったって。……ごめんな」
ナ「いいよ！　言っちゃったものは仕方ないし、秘密にしてねって皆に言ってなかったのも悪いもんね」
シ「ここは空気読んで黙ってるのが常識だけどなー」
フ「シーナ、一言余計だ」

ナ「それじゃ、行こっか！　ハイ＝ヨーさんもセノの好物沢山作ってくれてるよ！」
セ「やったー！」
シ「じゃあ俺達も一緒に行きますかね」
フ「ああ……俺はシュウに呼ばれてんだ。それが終わったら行くから」
ビ「じゃあ俺はセノ達についてくかね」
フ「食べすぎてセノの分まで取るんじゃないぞ」
シ「…………」
ビ「…………」
フ「どうかしたか？」
ビ「……いや？」
シ「頑張ってなー」
フ「？　また後でな」

セ「楽しみだなー」
ナ「私もケーキ作るのはお手伝いしたんだよー」
セ「……た、楽しみだなー」
シ「今日、セノは一日休みなんだってよ」
シ「なるほど。今日セノが休んだ分の仕事がフリックに降りかかるのか」





＊＊＊
セノはぴば。
２の時代は本当にのほほんとしている。



 （オマケ）

ジ「セノー！　誕生日ー！　おめでとうー！」
シ「……ジョウイ様、なにをされてるんだ？」
ク「なんでも今日は幼馴染殿の誕生日だそうで」
シ「ジョウイ様の幼馴染って……セノって名前って……」
ク「同盟軍の頭だな」
シ「いいのかよ……」
ク「叫ぶくらいなら害はあるまい。抜け出して同盟軍の城に行かれる方が問題だ」
シ「…………」
ク「なんとか引き止めたんだ。ご本人の前では言うなよ」
シ「未遂かよ!?」