シ「そういえばさあ」
テ「なんだ」
シ「僕らが誕生日をにいっても、ルック本人が出迎えたことってないよね」
ク「気恥ずかしいんだよ、ルックはテレ屋だから☆」
ジ「そういえばそうだな、自分の誕生日なんだから堂々とこればいいのに」
セ「普段は結構来てくれるのにねー」
シ「というわけで、ルックが来るまで僕らはここで待っているよ\( ̄▽ ̄)」
ク「そう き た か ! しかたないなあ、ルックに依頼に行ってくるけど断わられたら知らないよ?」
シ「期待せずまってまーす」

ジ「大体、誕生日会に嵐を呼ぶのはシグールだよな」
セ「そう? ジョウイもけっこうやらかしちゃってるよね?」
ジ「……セノ、それは本気? それとも冗談? 君は笑顔で本気で真顔で冗談を言ったりするから僕はわからないよ……」
テ「おいこら黄昏んな。全員プレゼントは持ってきたんだろうな?」
シ「あ(゜▽゜)」
テ「……シグールクン?」
シ「えへ(^◇^)」

ジ「え、マジ!? ちょ、ルック相手に誕生日プレゼント忘れるとか暴挙だな!」
セ「そ、そこまで言わなくても……後で届けに行けばいいですよ、ルックだって怒らないと思うし」
テ「でも今年は忘れるようなもんじゃねーだろうが! なんで忘れたんだ!」

ル「……人に迎えに来させておいてやかましいねあんたら」
セ「あ、ルックー、ひさしぶりー」
ル「でもないだろ、とっととあがれば?」
ジ「歓迎する気は……」
ル「なんで? 勝手にあんたらが来てるんでしょ」
テ「うわハンパなくかわいげねー!」
ル「ハッ、あんたにかわいげ見せてどうするのさ」
テ「デショウトモ」

ク「皆、何してるの? 早く上がって来なよ」
ル「シグールが誕生日プレゼントを忘れたらしいよ」
テ「聞いてたのか」
ル「聞こえたんだよ」
ク「え? プレゼントならもう受け取ったよ?」
テ「Σ( ̄□ ̄|||)」
ジ「え、クロスに渡したの?」
シ「そっちのほうがいいかなーってね」
セ「なんなんですか?」
シ「なんなんでしょうねw」
セ「ええー、教えてほしいです」
シ「後のお楽しみです♪」



ク「と、いうわけで改めて」
全「「ハッピーバースデー☆」」
ル「ま、この年で祝われても嬉しくないけど」
シ「幾つになったの?」
ル「あんたの二個下?」
ジ「……逆算すると、僕と同い年?」
セ「れ? ジョウイとシグールさんが同い年だったんじゃないの?」
ク「その辺は突っ込まないんだよセノ……!」
ジ「デュナン統一戦争で十七歳でした」
シ「僕はシーナよりひとつ下なんだ残念だったね」
ル「てことは……あ、パス、頭こんがらがった」
テ「公式から狂ってるからな。まあ数歳の差なんて些細だよな」
ル「些細じゃないよ、ここは全員競ってるから」
セ「僕はダントツで下ですけど、ジョウイとシグールさんとルックはあやふやですもんね」
ル「まあ言ってしまえばトラン戦争が何年続いたかという疑問になるわけだね」

シ「いや、話を始めた僕も悪いけど、そろそろ食べない……?」
ク「珍しい、シグールがストッパーになった」
シ「だってお昼食べてないんだもん……ギリギリにできあがったからさ」
ル「仕事?」
シ「プレゼント」
ジ「なんなんだプレゼントって? なんなら食事の前に出したら?」
シ「だからもう渡したって。ここで出せば、クロス」
ク「ん〜、まあ盛り上がるならどこでもいっか。じゃあルック、目を閉じて?」
ル「なに」
ク「いいから閉じなさい」
ル「……ん」

セ「なに、なに?」
ジ「あれ、あの箱って……」

ク「はい、目をあけて」
ル「ん……って、なに、これ」
シ「指輪だよ〜ぅ、ペアリング☆ クロスの誕生日の時に持ってきたお酒は結局僕がほとんど自分で空けたからね」
ル「ゆ、指輪って……」
ク「はい、ルック。手を出して」
ル「あ……う……うん」

ジ「……なんだろう、この光景は……」
セ「いいなあ〜、指輪いいなぁ」
シ「悪いけど君らの生活費だと、十年ぐらい貯蓄しないと無理だと思うよ」
ジ「そんなにかΣ( ̄□ ̄|||)」
ク「ええ、そんなになの煤i゚▽゚;ノ)ノ」
ル「……ああ、地金がプラチナだしはまっている石の透明度も高いね。クロス、これ売ったらしばらく遊んで暮らせるよ」
テ「ヲイ、冗談でも言うな、一瞬クロスの目が迷ったぞ」
ク「そんなことしないよ、せっかくのもらい物だから大事にしなきゃ♪ ね、ルック」
ル「……まあ、お礼だけは言っておいてあげる」

ジ「しかしそんなのがあると僕らが渡しにくいなあ」
セ「ねー。でも喜んでもらえると思うんだ」
ル「何?」
ジ「僕ら特製」
セ「ナナミの料理でも平気な胃薬」

ル「ありがとうっ……!!」

シ「……面白くないよ、なんであっちの方が感動されるのさ」
テ「ルックはナナミにビッキーにレックナート様と、三大恐怖料理作成者に囲まれて生きてるからな……」
ク「僕はレックナート様の料理平気だけど、ルックはダメらしいしね」
ル「これで……これで翌日の生還が保障されるっ……!」

テ「不味いのは結局変わらないけどなー」
ル「うるさい」
シ「食べなきゃいいのに」
ル「本気で言うのかそれを」
シ「……いや、まったく。僕も回避無理だし」

ク「さてっと、そろそろパーティを始めようじゃないか」
ル「そうだよ、とっとと席について」
シ「わあい、いただきまーす\( ̄▽ ̄)/」
ジ「ちょっと! なんで主役より先に手を出すんだよ!」
シ「おなひゃへっへふひゃひゃ」
テ「飲み込んでしゃべれみっともない。あと喉に詰まらすなよ」
シ「おなか減ったんだもん(・▽・)」
ジ「言い直すなしょうもないな!」

セ「毎年にぎやかですよねー」
ク「皆がきてくれるからだよ、ありがとうね」
セ「ルック、指輪よかったね」
ル「……別に、ていうか高いと知ったらなおさらしまいこむべきだと思った」
ク「……いつか厳しい冬がきたら生活費のために売りそうだよね」
セ「だ、大事にしてあげてくださいよ……」





***
ハピバルック。
君の時だけなんか新しめな展開にチャレンジしている気がするよ。
(※当時はまだ年齢がどうこう言える時期です。100超えると数えるのも億劫になりますからね……)





(オマケ)

サ「……なんですかこれ」
ヒ「誕生日だろう」
サ「あー………………そういえば」
ヒ「ずいぶん思い出だすのに時間がかかったね」
サ「どうでもいいことですから。祝ってもらって喜ぶ年でもないですし」
ヒ「祝いの品ぐらい受け取ってくれないものかね」
サ「もっと別にほしいものがあるのですけど」
ヒ「ほう、ササライが頼みごととは珍しい」
サ「ヒクサク様にしかできないことなんです」
ヒ「なんだい?」

サ「妹がほしいんですが」
ヒ「……とりあえず五行のどれかが手元にきたら考えよう」
サ「冗談です」
ヒ「……え?」