パッパカパーン
シ
「ハッピバースデージョウイー!」
ジ「Σ(゜□゜|||)なんだ!?」
シ「やだなぁ、今日はジョウイの誕生日じゃないか」
ク
「だからこうやって皆でお祝いにきたんだよ」
ジ
「……誕生日」
ク
「そうだよ、6月30日」
シ
「びっくりしすぎて日付忘れちゃったとか?」
テ
「年とったらさっそく物忘れか?」
ジ「……たしかに今日は6月30日だけど、さ」
テ
「だろ?」
ジ「今何時だ?」
ル
「6月30日0時……今3分になったとこだね」
ジ「真夜中だよな!?」
シ
「30日に変わりはない」
ジ「…………」
ク
「ほら、去年は忘れちゃってたわけだし、だから今年は早めにお祝いしよっかなと」
ジ「それで日付変更と同時か」
シ
「うん」
ク
「直前にルックに運んでもらったんだよ。突然の方がびっくりすると思って」
ジ「セノ、は」
セ「誕生日おめでとうジョウイ♪」
ジ「……セノも元気だね」
セ「今日……もう昨日か、ジョウイが出かけてる間にお昼寝いっぱいしておいたから大丈夫!」
ク
「パーティの準備は塔の方でしっかり終えてるよ☆」
シ
「さ、着替えて着替えて」
ジ「……近所迷惑だよなぁ」
テ
「こんな人里離れたところに近所迷惑も何もないと思うけどな」
ジ「普段が普段だから人の多いところに住んでたら近所に睨まれるんだよ……」
ク
「ルックは平気? セノみたいにお昼寝してなかったけど」
ル
「夜型だから別に」
シ
「まぁ去年忘れちゃってたから、申し訳ないと思ってるんだよこっちも」
テ
「シグールなんて一ヶ月前からカレンダーに印つけてたからな、忘れないように」
シ
「……さすがに今年まで忘れたらまずいかなって」
テ
「健気だねぇ」
ル
「つまり、印つけとかないと忘れるってことだよね」
シ
「そうとも言う」
ク
「…………」
テ
「…………」
ル
「…………」
ジ
「着替えたぞ……ってどうしたんだ?」
ク
「いや、なんでも」
シ
「シグールは友情に厚いなぁという話だ」
ル「よく言うよ……」
〜塔〜
ク「前回はほんっと申し訳ないことをしたので、今回はばっちりきっちし祝う感じにしてみました」
テ「俺まで買出しにいったんだからな、感謝しろよ〜」
ジ「なんで祝う側がそんなにえらそうなんだろう……」
セ「クロスさんクロスさんっ、はやくはじめましょっ」
ジ(セノは可愛いなあ……)
シ「というわけで、ごかいーちょー」
ル「……ほら、入りな」
ジ「うわΣ( ̄□ ̄|||) 何このケーキ、でかっ!」
ク「自信作です!」
テ「料理もな。三食分ぐらいはあるからな」
ジ「すご……美味しそう」
シ「じゃあ、頑張ってねジョウイ」
テ「残すなよジョウイ」
セ「はい、ナイフとフォークだよ、ジョウイ」
ジ「……はい?」
ル「大丈夫、腐りやすいのは魔法で腐敗しないようにしてあるから」
ク「残しちゃ嫌だよ、ジョウイ」
ジ「あ、あの……まさか、これを僕一人で食べろって?」
全「「当然」」
ジ「ちょっと待て! どんないじめだ!」
ク「美味しそうなんでしょ」
ジ「そりゃそうだけど! この量!?」
テ「クロスの好意を無碍にするのかあ?」
ル「残して出てきたら切裂くから」
セ「ちゃんと食べてね、食べれるようにならなきゃだめだよ、ジョウイ」
ジ「……え? セノ、それ、どういうい」
シ「はい、扉とじまーす」
ジ「待たんかぁ!?」
テ「さて、何日で出てくるかな」
ク「料理がぜーんぶニンジン入りって気がつくのはいつかな」
シ「前菜で即効気がつくでしょ」
ル「つまり……」
ジ「ここから出しやがれこの悪魔どもぉ!!」
セ「あーあ、もう、いつになったらニンジン嫌いなの治るのかなあ、もう大人の年なのに」
***
オチもなければ幸せな祝福もないような誕生日。
それがジョウイだと思っています(ぁ
カレンダーに印をつけたのは実話ですが、あまり役に立たなかったのも 実話。
一人だけ離れてるから忘れやすいんです……。