全「「誕生日おめでとー!!」」

ク「……なぁに? これ」
シ「なにって誕生日パーティ」
ク「僕の誕生日昨日だったんだけど」
テ「知ってるよ。何年やってると思ってんだ」
ジ「昨年の誕生日覚えてるか?」
ク「……ええとー」
セ「クロス自分で準備しちゃうから……」
ク「だって、やりたかったんだもん……」
テ「自分で自分のパーティ準備したらせわねーっての」
シ「本当は一日前にやろうと思ったんだけど、そしたらルックと出かけていないっていうし」
ク「うん、ルックの古本探しについてったから」
ル「当日にシグールから連絡があって、今日パーティやるからって言われて」
ク「え、でもルック昨日お祝いしてくれたよね」
ル「だって……当日に祝いたかった、し」
ク「ああもうルックありがとーーーーー!!!!」

ジ「いちゃつくのは昨日十分やったと思うから離れてくれるかな……」
テ「つーわけで、今日は俺らが用意したパーティーな!」
セ「料理は僕とジョウイで作ったんだよー」
シ「僕も盛り付け手伝った!」
ク「うん、ありがとう」

ル「よかったねクロス」
セ「なにが?」
ル「昨日密かに落ち込んでたから」
ク「ルック! それは言わないって!!」
ジ「落ち込むって?」
ル「ほら、今日パーティやるからって、昨日は誰もなんの連絡もしなかったろ。それで忘れられてるんじゃないかって」
シ「あー……準備に夢中になってたから……」
テ「今日本格的にやるにしても、祝いの言葉くらい送っとけばよかったな」
ク「ううん! 日付より、皆に祝ってもらえるだけで嬉しいし。……でもほっとした」
シ「忘れられてるんじゃないかって?」
ク「……ちょっと思った」
セ「そんなことあるわけないじゃないですか!」
テ「そうそう。忘れるのはジョウイのだけだ」
ジ「どういう理屈だよ!」
ル「とか言いつつちゃんと祝ってるだろ」
ク「あははっ」



ク「…………」
ル「どうしたの? まだなにかあるの」
ク「うん……」
テ「自分で準備したかったとか言うなよ? お前昨日も結局自分で自分のケーキ作ったって?」
ク「なんか二日連続でご馳走って慣れないというか……」
ル「ああ……」
テ「つくづく思うけどお前ら普段どんだけつつましい生活してるんだよ……」
ル「シグールとかセノみたいに大金もらえる役職に二人ともついてないんだよ。ニートもいるしね……」
テ「…………」
ク「ねぇテッド、今日の料理持って帰ってもいいかなぁ……」
テ「……好きなだけ持って帰ってくれ」